【回顧】 高松宮記念
こんにちは。
高松宮記念の回顧をしていきます。
ゴール前で横一線に4頭が並んだ最後は見応えあるレースでした。
そんな大混戦を制したはずのクリノガウディーでしたが、最後の斜行で4着に降着。前日の日経賞同様に後味が悪い競馬となってしまいました。
和田騎手は馬がヨレたと話していますが、どの辺のことを言っているのでしょうか?それにしては随分と切れ込んで行っているようにも見えるのですが。
本当はモズスーパーに馬体を併せたかっただけなのではないかとちょっと思います。それはそれで悪い事ではないでしょう。
ただ、内から来ていたダイアトニックを確認するのが遅れてしまったのではないかと思います。
最後に気づいて慌てて外に切り替えているのですが、間に合いませんでした。少し勝負を焦ってしまったのかなぁと言う感じが致します。
ただ、クリノガウディーは15番人気でかなりの人気薄でしたから、この降着で救われた人は多かったのではないかと思います。
どんな結果でも最後に当たり馬券を手にしている人が勝者ですから、羨ましい限りです。
15番人気が馬券からいなくなっても各種配当は結構なもんでしたかあら。ほんと羨ましいです。
さて、繰り上がりでGⅠ制覇となったのがモズスーパーフレアでした。
中京コースがベストではないという持論は今でも間違っていないと思うのですが、あそこまで単騎で行けてしまうとは考えませんでした。
展開想定が甘かったなぁと反省しています。
誰もモズスーパーに鈴をつけに行くことなく、2番手以下を離した楽逃げでしたので松若騎手はしてやったりだったのではないかと思います。
テン3Fが34.2秒ですからいくら馬場が悪かったとは言え、スプリントGⅠであればドスローに近いペースだと言えます。
昨年は33.2秒で逃げていた同馬も、今年は1秒もゆっくり逃げれましたから息も十分入れられたと思います。
突っついてくる馬も皆無でしたのでストレスなく行けたのもすごく大きかったですね。
どうして誰も行かなかったのかぁ?とはちょっと思いましたけど、組み合わせを見ればそこは十分考えれる範疇でしたので迂闊でありました。
とにかく決め手勝負にはしたくないタイプの馬ですからこういう競馬しかありません。全てが上手い事運んだなぁと思います。
ただ、今回の勝利よりも2着だったスプリンターズSの方がモズスーパーは強かったですからね。秋の中山では今日よりもっと強い姿で参上してくれると思います。
陣営は既に9月の中山へ直行と話しています。斤量的に夏のスプリント戦なんか使えないからでしょう。
詰めて使うのもよくない馬なので、このローテはモズスーパーにとってはいいですね。秋も期待出来るのはないでしょうか?
2着(入線は3着)には猛烈に追い込んできたグランアレグリアが入りました。でも、ちょっと脚を余したかもしれませんね。
池添騎手はタワーオブロンドンやダノンスマッシュをマークして踏み遅れたのかなぁとも思っていました。
が、池添騎手は「初めての1200mで置かれる感じになった」と語っています。まぁ、そういう事はあるでしょう。
だとしたら、今回は経験値で負けたという事でいいのかもしれません。スプリントのスピードになれてくればまた違った結果を望むことも出来ると思います。
この日は馬場が悪化しており、他の芝戦では外がしっかりと伸びていました。でも、高松宮記念は例年の傾向通りイン有利なレースとなっています。
それを直線外から迫れていたのはこの馬だけでした。やはり1頭だけ力が違っていたかもしれません。さすがは桜花賞馬ですね。
ただ、この先はヴィクトリアM→安田記念と言うローテが決まっていますので、その機会は9月まで持ち越されることになってしまいますが。
問題は次走まで2ケ月もないという事でしょう。詰めて使った過去戦はいい結果になっていないので、調整は難しいかもしれません。
上手に調整出来ればいいのですが。
3着(入線は4着)のダイアトニックにとっては悔しい競馬であったと思います。
あれが無ければ勝っていたかどうかは賛否が分かれるところですが、こんなモンモンとした気持ちになっていることもなかったでしょう。
この馬も初スプリントでしたが、発馬も決まり流れにも乗れていましたのでグランアレグリアよりはスプリント戦に対応出来ていたように思います。
それこそ不利が無ければアレグリアよりは前に来ていたのは確実だったと思います。
この馬もこれでレース選択の幅が広がりました。この後は安田記念が規定路線の様な話でしたが、それも含めて今年1年はいろんなレースで存在感を発揮してくることでしょう。
人気の2頭、ダノンスマッシュとタワーオブロンドンはは全くいいところ無くレースを盛り上げることすらありませんでした。
ダノンスマを管理する安田隆厩舎では将来的にはダイアの方が上、タワーオブを管理する藤沢厩舎では素質はアレグリアの方が上と言う評価をレース前にしていました。
奇しくも両師の言う通りの結果となっているのは皮肉な話です。
2頭の敗因はいろいろ調べていたのですが、ダノンスマの方は結局わからず仕舞いでした。
スタートは相変わらず良くありませんでしたが、これは毎度のことで、いつものようにすぐリカバー出来ており、これが直接的は敗因とは思えません。
馬場は悪化していましたが、結局はインも例年のように伸びていましたのであのコースを伸びて来れないというのはやはり不可解です。
考えられるのは左回りが良くないという可能性が考えられるのですが、昨年はこなしていましたからここに帰結してしまうのも不本意な感じです。
負けた理由はいろいろとあると思うんですけど、力を出していないというのは言っておいても良いのではないかと思います。
そうすると体調面に問題があった可能性も指摘する必要がありそうですが、それもはっきりとは現時点で分からないので・・・
厩舎側でも、結局のところ敗因不明と言う事に現時点ではなっているので、秋に課題を残したレースとなってしまいました。
タワーオブの方はこれはと言う敗因が少しが解って来ました。
レース中のアクシデントではなく、どうも今期の調整方法に原因があったのではないかと言われています。
昨秋のスプリンターズS制覇までが強行軍だったので、以降の放牧で馬を緩ませすぎてしまったようです。
その影響で外厩先での立ち上げがかなり遅くなってしまいました。
そこで厩舎側がこれじゃ間に合わないから早く戻してほしいという事で1月からトレセンで乗り込むはめになってしまいました。
それでも仕上げは急仕上げとなってしまい、オーシャンS週の最終調教は大失敗しています。
また、急な負荷をかけてしまったのでテンションも高くなってしまい、始動戦としてよい状況ではありませんでした。
結局、そういう状態でオーシャンSを使ったことで目に見えない疲労が溜っていたのだろうと言うのが今回の敗因だと今は言われています。
高松宮記念の調整自体は上手くできていたように見えたのですが、完全にリカバー出来ていなかったのでしょう。
中身の面で絶好調だった昨年のデキに持ってこれていなかったと言うのが関係者側の敗者の弁と言う事になっているようです。
次戦がどこになるかはわかりませんが、こういう状況だと馬を一から作り直す必要があるかもしれませんね。
また、強い姿を見せて欲しいところですが・・・